久しぶりに書店に行ったら村上龍がエッセイを出してました。
そんなことよりも『オールド・テロリスト』の文庫を早く出せよおおおおおおお!!!!!!
カンブリア宮殿を降りてでもその作業に入れ!いますぐ!
ビッキー・ホリディです。
新宿御苑に行ってきました。なんとなく家にいたくない、でも行くところもないってときにうってつけの場所です。ただ電車が混んでるのが難点です。
よく行くので別にどこを見るでもなく芝生にシートを敷いてゴロゴロしているだけなんですが。
ここ一週間くらい、どうもむしゃくしゃしてるというか、なんとなく気が立っていたので、今日はノンビリしようかと。きっとストレスでも溜まってるんだろう、昨日も人混みにいたし疲れてるんだろうと思ってたんですが、昼寝をしてもいくらぼうっとしてても今日はダメでした。
なんかこれ書くの恥ずかしいんですが、すっごい寂しくなったんですよ。
なんでだろう、周りにカップルが多いからか。でも寂しいなんてとんと忘れてた感情だし、なんで急に……
恋愛とか結婚とか、そんな単語が頭をよぎります。たとえばここに彼女がいたら……なんて想像をしてみたりもしたのですが、どうもしっくりこない。妄想すらできない。
誰かと付き合う?どこの誰と?っていうか付き合う気あんのオレ?
自問自答の末、「ない」と結論が出て、じゃあこの寂しさはなんなんだよ!とさらにわけがわからなくなりました。
っていうかこんな精神状態で誰かと付き合ったりなんかしたら……想像するだけでぞっとします。危険すぎます。まあ、そもそも重すぎて誰もこんな事故物件なんか相手にしないでしょうけど。
……こうやって人は結婚を焦るのかなとちょっと思いました。
次に書く小説のための資料を読んでたときに、「ひとりでいるのが耐えられない」とか「孤独が怖い」とか、よくそういう言葉が出てきたんですよ。それがためにダメ男に引っかかって最悪、どっかの店に沈められたり。
ひとりがなんでそんなに嫌なのか、僕には皆目検討がつきませんでした。寂しいっていうのも、よくわからなかったんですよ。小さいころから家族の輪に入れなかったし、人生で一番大変なときも結局はひとりでどうにかしたので、こんなもんだろうと、そんな感じだったので。
でもいま僕は間違いなく寂しい。そうか、寂しいってこういうことなのか。これは小説で活かせそうだなあ……
……
…………
………………小説?
そのときでした。なんかこう、一気に視界が開けたというか、「あっ」って気づいたんですよ。
小説書いてないからだ、と。
文学フリマのアンソロジーに参加しているものの、まったく手がつかず、長編のほうも全然ダメで、この間の休みに書こうとしたんですがまったく書けずでめっちゃイライラしてたんです。そのときは季節のせいかなあと思ってたのですが、違いました。
書きたいんだなあと。
読むのも最近はノンフィクションばっかで小説からは遠ざかっていました。
それがたぶん、禁断症状のように、いまツケが回ってきたというか、そんな感じで情緒不安定になったんだと思います。
去年、おととし、と休みのない生活をしていて、ほんとに死ぬか気が狂うかって感じだったんですが、奇跡的に本業の給料が上がって、いまではバイトせずになんとか暮らせています。なんか本当に、こういうときに運がいいんですよね。
で、今年の初めに書いたと思うのですが、一旦休もう、と。一回、ぐちゃぐちゃになったものをゆっくり片付けていこうと、そう決めたんです。
まずは1年、この1年で主に精神的に、ですが、立て直そうと思ってたんです。
小説もそれまでは年に1作書いてたんですが、それも一旦置いておこうと。考えるのもやめようと。
……半年でこれです。
まあ、その前から考えないように努めながらも結局構想練ってたり、挙句の果てには資料読みしてたりと、全然離れられてなかったのですが、でも「書きたい」とはまだ思わなかったんですよね。それが急に、ここにきて。しかも一気に。
ギターも続かなかったしなあ……
新しい趣味を探しててもなんも見つからなかったしなあ……
ウジウジ考えてても、たどり着く結論はいつも「小説を書くしかない」なんですよね。まだ腹をくくれていなかったのかと思うと自分が情けない。18のときに20代を全て捨てると決めたのに。で、いろんなことがあって本当に20代がパアになったのに。
別に「書かなきゃいけない」ってわけじゃないんですけどね。プロじゃないので。ただ純粋に自分が「書きたい」ってだけで。それがいつ世間の目に留まるかなんて知りませんが、とりあえずいまは「書きたいから書く」でいいのかなと思いました。無論、書くからには胸を張って発表できるものを書かなきゃなんですが。
……そんなこんなで新宿御苑の帰り道に、書店に寄ってみたんです。
誰が書いたか忘れたのですが(調べるのもめんどくさい)、『小説作法ABC』という本があって、パラパラと立ち読みしました。その中で「自分の恥ずかしい部分こそ、読者が読みたいところなのだ」みたいな意味の文章がありました。
恥ずかしい部分……
そう言われてみると、いままで書いたものは、自分でも「なにかが足りない」とわかってはいるんですが、それがわからなかった。でも、その「足りないなにか」って、たぶん「恥ずかしい部分」なんじゃないかって思ったんです。
書くことをためらっているつもりはなかったのですが(このサイトをご覧になればわかるように)、無意識に避けていたのかもしれません。
フーム、なるほどなあと、本を戻して帰りました。
僕の場合、経験したことがそのまますぐに小説に反映されないんですよ。これはみんなそうなのかな?わかりませんが、ある程度思い出というか、そんな形で整理されて初めてネタになるので、このくそみたいな20代が終わらないことには書きたいものは書けません。だからといって書かないわけにもいかないので、くそみたいなあと2年、あがいてやろうと、そう思った、そんな日でした。
ついでに書くと、コンテンツ「小説」にある長編3作のテーマは、一言でいえば「スクラップ・アンド・ビルド」です。1回、自分の大切ななにかを全て失って、そこからどう這い上がるか、それが書きたかったことです。うまく書けたかどうかは、ご存知のとおり、1次選考で落ちたので、つまりそういうことなんですが。
今度はちょっと視点を変えて、「自分の頭で考えろ!」って感じの小説を書こうかと思っています。これは登場人物はもちろん、読者も、そして作者、僕自身も、「自分の頭で考えろ!」と。すでに書いた3作にも、これは通ずるものがあるのですが、さらに研ぎ澄ましていこうと思っています。
まずはアンソロジーですね。こいつをしっかりと仕上げて、それから長編を書こうと思います。できれば今年度最後の締切に間に合うように……!!
とにかく、これからはなんいままで変に意識しちゃってましたが、もう開き直って楽しく書こうと思っています。がんばります。