夢と奇跡のあいだで
震える夜の旅人が
交差点の真ん中で叫んだ
このままだとどうにかなっちまいそうだ!
恋人たちはそれを見て
遠巻きに愛の歌を唄う
愛されないのは誰のせい?
サンタの首を持った少女が呟いた
暮れゆく年の最後に
星たちが笑いながら酒を飲む
歩き続けた旅人は
俺にも分けてくれと空を見る
冷えた身体を温めるのは
どうやら一人じゃ無理みたいだ
ただの言葉でもいい
優しくされりゃそれでいい
涙を流せばいいんだろ
血と鉄の混じった味のする
100万粒の雫だけが
たったひとつの救いなんだ
都会の空はやけに輝いて
今夜の期待に人々は躍る
それを横目に旅人は
ため息をついて歩き続ける
居場所なんてどこにもない
行く先は自分で決める
そんなこと、あんたにゃ関係ない
そして、たぶんずっとわからない
それでもいいって思ったろ?
どうでもいいんだそんなこと
誰かのことを忘れて
誰かと夜明けを迎えるんだ
今夜見る夢が
どんなものだったとしても
いつまでもそれを愛そう
それだけのことさ