久しぶりに本屋へ行きました。
めっちゃ楽しかったです。1冊も買ってないけど。
ビッキー・ホリディです。
バトンが回ってきました。28歳社畜2年目の現実逃避のひろさんからいただきました。
テーマは「初体験」ということで。
ふむ……初体験……
あれは高2の夏だった。僕らは太陽に誘われるように海へ行った――
やめましょうか。テンション戻します。
高2の夏にダブルデートの形で旅行へ行ったんですよ。九十九里まで。
海ではバカがやるようにキャッキャして、夜になったら花火をして……
あ、すみません。(←ハンカチで目を拭う)
僕はもう、前の晩から作戦をガンガンいこうぜに切り替え、テンションはイオナズンでした。どう転んでも、誰が考えても、これは絶対にできる、不可避の事実だと思うと股間はメラゾーマでした。やめましょう。
で、いよいよ夜です。部屋では彼女と二人で、テレビジョンを観ながらなんかほとんど前戯みたいなイチャつき方をしてました。ちょっと待ってください。なんか緊張してきちゃった。
僕はカバンに忍ばせてある、0.02mmの愛情を常に意識しながら、前の晩に練習したことを思い出しながら、覚悟を決めました。
いよいよ寝ようという段で、布団が2枚敷かれていたんですが、彼女がその布団をぴったりとくっつけてなんか準備をしはじめました。僕は鼻血を通り越して血反吐を吐きそうになりました。
よし、向こうもその気ならやっぱり今日しかない、彼女の気持ちを踏みにじるわけにはいかない。
僕は努めてあっけらかんと、「一緒に寝よー」と言いました。「いいよー」と二つ返事。射精するかと思いました。
彼女の寝る布団に潜り込むと、腕枕をして、FFⅧのパッケージみたいな感じでいました。(思い出補正あり)
しばらくお互いなにも喋らず、僕は髪をなでたりとかハグハグしたりとかしてて、彼女のほうは僕の胸に顔を埋めてきたりとか足を絡めてきたりとかして、いろいろなところにいろいろなものが当たって、僕は自分の太ももにつうっと、冷たいものが流れるのを感じました。気分はゲートの中の馬です。
僕は意を決して、彼女に喋りかけてみました。
返事がない。
うん?これは穏やかではない。もう一度。
へんじが ない ただの じゅくすい の ようだ
嘘だろ!?と僕は心で叫びました。いや、わかるだろ!?わかれよ!!なんだよ、ちょっと待て、なにその寝顔、起きろよ、いや可愛いから起きなくてもいいけど起きろよ。
前日、僕は当時やっていたテキストサイトで「男になってきます!」と書き、多くの人から励ましや応援をいただきました。帰ったら、凱旋記事を書くことを約束していました。
腕枕したまま、携帯で記事を書き始めました。「できませんでした」と。
彼女に画面の光が当たらないようにしながら、無理な体勢でサイトの更新をする僕。
そんな初体験をしそこなった話でした。
お次はファイナルヴァギナさんで、お題は「性癖」でお願いします。